年下の獣は、罪深き蜜のようで

「俺が欲しいって言ってよ、由依。

俺が生きててもいいんだって、俺を欲しがってくれる人がいるんだって、教えて」

女子校生・由依の隣家に住んでいた、父子家庭の景少年。

けれどふたりは“ある事件”をきっかけに離れ離れになってしまう。

あれから数年が経ち、明るく暮らす由依だったが、心の傷は癒えてはいなかった。

「男の人が、怖い」

そんなおり、翳（かげ）を背負い、美しく育った景が由依の前に姿を現す。

ふたたび回りだした運命の歯車。

景の一途な想いが由依を癒やし、濡らしていく。

けれど由依の薬指は婚約指輪に縛られていて…

 

「由依が好きだ。由依に逢いたかった…」

景くんの傷は私の傷。

私たち、どうしてふつうに生きられないの？

 

どこまでも深く絡み合うカラダと心。

狂おしくも切ない、エロティックな純愛ドラマ。

重厚なストーリーで人気を博した長期連載が、堂々単行本化！